皆さんこんにちは
今回は地質用語のチャネルについて解説します。
地質系の教科書や論文を読むと当然のように出てくる単語ですが、なかなかイメージしづらい用語ではないでしょうか?
チャネルとは何か
チャネルは英語のChannelから来ている単語で、通り道、流れ道のニュアンスを持つ言葉です。
辞書で調べると水路、運河、溝といった言葉が出てきますが、どれも通り道、流れ道といった意味を持つ言葉ですよね!
つまりチャネルは通り道という意味で、個々の具体的な”通り道”となる地形を広い概念で表す用語として使われています。
ちなみにチャネルはテレビなどのチャンネルと同じ語です。地質用語ではチャンネルではなくチャネルと呼ばれます。
テレビのチャンネルは流れ道、通り道のニュアンスから派生し、通信情報の通り道を意味する言葉として使われています。
チャネルの具体例
河川チャネル
河川チャネルは河道のことです。河道は河岸と河床に囲まれた部分のことを言います。
海底チャネル
海底チャネルは海底版の河道とも呼ばれる地形です。
混濁流(乱泥流)と呼ばれる海底での土石流によって形成されます。
混濁流を人工的に再現する実験の映像があったのでシェアしておきます。
このような混濁流は、陸上の河川における水と同じように、海底を侵食し、河川状の地形である海底チャネルを形成します。
海底チャネルの例としては富山湾から日本海を北上する富山深海長谷があります。
思ったより川っぽい感じに蛇行しているのは驚きですよね。長さは600㎞程度で日本一長い信濃川よりもずっと長いです。
チャネル堆積物とは
チャネル堆積物はチャネルにおける堆積物で、河川における河床の堆積物などが分かりやすい例です。海底チャネルの場合はチャネル堆積物は砂質です。
参考資料
河道
海底チャネル地形の多様性の要因 :
J-STAGE
国立国会図書館デジタルコレクション
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