皆さんこんにちは。今回は弱線について解説します。地形を観察する際に非常に重要なものですので、ぜひ最後までご覧ください。
弱線とは
弱線は読んで字のごとく周囲よりも弱い線状の割れ目や地層のことです。この「弱い」というのは差別侵食を受けやすいということです。
例えば、断層はその運動によって割れ目周辺部が破砕され、断層ガウジや断層角礫が帯状に分布する断層破砕帯が生じると、周囲の固結した地層に比べて差別的に侵食を受けやすくなります。
ほかにも断層でなくとも割れ目が生じていたり、ある層理だけ侵食を受けやすい場合もその線を弱線ということができます。
つまり弱線は差別侵食を考えるうえで、線状に侵食されやすいものをまとめた概念ということです。
弱線の形成する地形
適従谷
適従谷は弱線に沿って侵食されたことによって水が集まるようになりできた谷です。弱線の走向に沿って谷筋が形成されていることが特徴的です。
海食洞
海食洞は海岸沿いの岩壁に侵食されてできた洞穴のことです。静岡の堂ヶ島や福岡の芥屋の大門が有名です。
海食洞も弱線がある場所で差別的に侵食され、形成されます。海食洞を見る機会があれば弱線を探してみてください。
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