皆さんこんにちは
今回はローブ(Lobe)について解説します。ローブは地形の様子を表す言葉で、多くの場面で使われています。
ローブとは何なのか。どのような場面で使われるのかについて見ていきましょう。
ローブとは
ローブはLobeと書き、“丸く突出したもの”を表す英単語です。
そのため、地学用語におけるローブも何らかの丸くて突出したものを表します。
日本語では舌状地形とも言われます。
ローブの具体例
ソリフラクションローブ
ソリフラクションローブは周氷河地形の一種です。周氷河地形は寒冷地において、地面が凍結と融解を繰り返してできる地形のことです。
ソリフラクションは地面の凍結融解の繰り返しによって少しずつ斜面を流動する現象です。いわゆるマスムーブメントの一種です。
ソリフラクションローブはソリフラクションによって流動した砕屑物等が溜まり、舌状の高まりとなった地形のことです。
日本国内では静岡県の赤石山脈、富山県の立山、北海道の大雪山などの寒冷な場所で見られます。
溶岩ローブ
溶岩ローブは溶岩流の先端の丸みを帯びた部分のことを言います。
溶岩ローブはパホイホイ溶岩でも見られます。また、枕状溶岩はその形態を枕状ローブということがあります。
また、溶岩ドームは複数の溶岩ローブとローブ崩落による堆積物、火砕流による堆積物が複雑に重なり合ったものであることがあります。
雲仙普賢岳噴火の際には多くの溶岩ローブが観察されました。
土石流ローブ
土石流ローブは土石流が流れ、堆積したときにできる舌状の地形のことです。
ローブ(海底地形)
海底扇状地において、海底チャネルの先端に見られる舌状の地形はフロンタルスプレイと呼ばれます。また、単にローブ状の地形なのでローブとも呼ばれます。
火星にもあるローブ
火星でもローブ状の地形が発見されていますが、地球と同様に土石流によるものであるのか、それとも違う理由によるものによるものなのかは分かっていません。
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