地学の楽園シリーズ三重編の詳細

地学の楽園

皆さんこんにちは! Twitterのほうで地学の楽園シリーズと称して各県の地学スポットを紹介しているピカイア(@pikapikapikaia)です!

毎回多くの反響がありとてもうれしいです。さて、今回は三重編です。各スポットの名称と特徴を紹介します。

※なお、鉱物産地や化石産地は産地保護の観点から紹介はしません。各自でお調べください。 

日本の代表的なリアス海岸(紀伊半島太平洋岸~志摩半島のリアス海岸)

三重県の南部から志摩半島にかけての海岸はかつての谷が海に沈んでできたリアス海岸です。多くの湾が見られ、外洋に比べて波が穏やかであることから真珠をはじめとした養殖業が盛んです。

たくさんの島がなす絶景(英虞湾の多島海)

志摩市の英虞湾にはサミットの行われた賢島をはじめとした多数の島が見られます。この光景もリアス海岸と同じくかつて山や丘が広がっていた場所が海に沈んでできました。

恐竜トバリュウのふるさと(トバリュウ)

トバリュウは鳥羽市で1996年に発見された恐竜でティタノサウルスの仲間です。トバリュウの骨は日本で発掘された恐竜骨化石のうちで最大です。

三角州!(宮川河口の三角州)

伊勢市を流れる宮川は清流として知られており、その河口には三角州が見られます。これは上流から多くの土砂が流されてくるためです。

とう曲とかいう地形(四日市撓曲)

撓曲は断層の運動によって断層の上の堆積物がぐにゃっと折れ曲がり、緩やかな段差ができる地形です。四日市市内には断層が走っているため、この地形がみられます。

葉長石からできた焼き物(万古焼)

万古焼は四日市市の焼き物で、原料に葉長石(ペタル石)という鉱物が用いられます。耐熱性に優れている特徴があります。

ミエゾウの化石

ミエゾウは津市や亀山市、鈴鹿市、桑名市で見つかっているゾウの化石です。体長8m、体高4m程度であるといわれており、大きな切歯が特徴的です。

石灰岩の洞窟(篠立の風穴)

篠立の風穴はいなべ市にある洞窟です。洞内には多数の鍾乳石が見られます。普段は立ち入り禁止ですが、年に一回一般公開されているようです。

新鉱物 ミエアイト(イットリウム三重石)

ミエアイトは2015年に菰野町で見つかった鉱物です。イットリウムが含まれており、ほかにも宮崎県で発見されています。

琵琶湖は昔ここにあった(古琵琶湖)

伊賀市には古琵琶湖層群という古琵琶湖で堆積した地層が見られます。このことから琵琶湖は北上していき、現在の位置に至ったということがわかります。

断層から湧く温泉(榊原温泉)

津市にある榊原温泉は地下で圧力を受けた温泉が断層の隙間から湧き出しています。

香肌峡の奇岩群

香肌峡は松阪市にある渓谷で、川沿いには花崗岩や変成岩でできた奇岩が見られるのだそう。

中央構造線の見事な露頭(月出の中央構造線)

月出の中央構造線は松阪市にある露頭です。露頭とは地層が露出している場所のことで、この場所では中央構造線という断層を見ることが出来ます。

中央構造線は中日本~西日本を南北に分ける断層で、この露頭は大変貴重です。

かつての準平原が隆起(大台ケ原)

大台ケ原は大台町にある山で、この場所では隆起準平原と呼ばれる地形を見ることが出来ます。

準平原とは山が風化を受けて平原となった地形で、それが隆起したものを隆起準平原といいます。この場所はプレートの沈み込みに伴い隆起したことがわかっており、非火山性の隆起準平原は日本では稀です。

水銀鉱山(丹生鉱山)

丹生鉱山は多気町にある鉱山で、辰砂などが産出します。丹生の読み方は「にゅう」「にう」で丹(辰砂の意)が採れる場所という意味です。

流紋岩の大絶壁(大丹倉)

大丹倉は熊野市にある断崖絶壁で、流紋岩でできています。赤い岩肌は参加した鉄分によるものです。

付加体がなす大渓谷(瀞峡)

瀞峡は熊野市と和歌山県、奈良県の県境付近にある渓谷です。プレートが沈み込む際に大陸側に押し付けられた堆積物である付加体が変成し、川に侵食されて見事な光景を形作っています。

柱状節理!(楯が崎)

楯が崎は熊野市の海岸にある高さ80mの岩で、マグマが冷えて固まる際に六角柱状に割れてできる柱状節理が大変特徴的です。

参考資料

トバリュウ(Titanosauroidea Fam.
400万〜300万年前のミエゾウ
三重の歴史がよみがえる。歴史の情報蔵
篠立の風穴
いなべ市公式ウェブサイト

https://www.mlit.go.jp/river/basic_info/jigyo_keikaku/gaiyou/seibi/pdf/kushida-4.pdf

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